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特設プログラム

翻訳・通訳プログラム発足15周年記念活動報告

2021.06.22

連続講演会

津田塾大学学芸学部英語英文学科では、翻訳・通訳特設プログラム(旧「副専攻コース」)発足15周年を記念してオンライン講演会を3回シリーズで開催しました。
第1回の「言葉が海を渡るとき」と題した特別対談(2020年11月13日開催)では、詩人の伊藤比呂美氏が、エッセイと小説、語り、詩を融合した文学の世界について、また、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS,University of London)准教授の 佐藤=ロスペアグ・ナナ氏が翻訳理論の視点から、新型コロナのパンデミックの中、言葉を生業とする者に何ができるかについて興味深いお話をしてくださいました。

第2回の「芸術が海を渡るとき」(2020 年 12 月 18 日開催)では、アイルランド、日本、カナダにルーツを持ち、絵本「インディゴを探して」の日本語版(小学館刊)を、「津田塾大学英語英文学科翻訳プログラム」の教員と、当日の進行と通訳も担当した修了生とコラボレーションして出版した作家のクララ・キヨコ・クマガイ氏、親子三代にわたって日本伝統の染織技法を守り続けてきた志村昌司氏に「インディゴ=藍色」という色の概念の文化的な意味やメタファーについて語っていただきました。さらに、編集者喜入今日子氏にも加わっていただき、絵本と染織というふたつの芸術が「インディゴ=藍色」を介して、文化を超えて見事に融合するさまがとても印象的でした。

第3回目の「女が海を渡るとき~これから何かが始まる~」(2021年1月29日開催)では、第3回マンガ大賞と第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞し、映画化もされた「テルマエ・ロマエ」を始め、エッセイ、ノンフィクションの分野でも数多くの著作を世に送り出してきた漫画家・文筆家のヤマザキマリ氏に、本学の髙橋学長との対談形式でご自身の波瀾万丈の生い立ちや 14 歳からの海外体験、音楽家のお母さまとの抱腹絶倒のエピソードなどを披露していただきました。「渡る」ことをキーワードにした 3 回のオンライン講演会で、想像力で現実を超えていく力を感じていただけたら幸いです。

記念冊子の発行

翻訳・通訳プログラム発足15周年を記念して、これまでの「翻訳の理論と実践」の授業からの取り組みの中からいくつかのプロジェクトを紹介する冊子を発行しました。表紙には、翻訳プログラム修了生によるイラストを採用しています。

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